2024.2.18:漫画やアニメを見ていると、SFジャンルを銘打ってなくともSF感のある作品がたくさんある。今トレンドのAIについては当然のごとくフレーバー要素がまぶされているし、そんな風潮に乗ってかどうかは分からないけど、精神操作や遺伝子操作といった人体改変をするための科学成果を武器にしたシナリオが展開される。興味深く面白いが、危険な香りも漂ってくる。ときに特異なアイデアは科学向上のヒントとなる一方で、新しいネガティブ行動を誘発する。要するに犯罪である。ここで触れたいのは、社会で定義される犯罪ではなく、人間の存在に関わる道義的犯罪だ。作り物のドラマを楽しむのは問題ないが、この「楽しむ」という感情は「もっと楽しみたい」と欲望を発芽させる。満腹でない限りおかわりが欲しくなるのは本能的に仕方ないことである。「こうすればもっと楽しいのに!」・・誰にでもアイデアは湧き上がる。訓練されてなければ禁忌であれど知的欲求は抑えるのは難しい。知識があればあるほどアイデアは大きく膨らんでいく。大きく膨らむことでリアリティが増せば、実行したいという更なる欲望がもたげてくるのである。大部分の人々の節度が高く依存環境が劣悪でなければ欲望は欲望のままに終わる。だが、そうでなければ罪は犯されるのである。AIが多方面に渡って人間活動を下支えする未来社会では、この構造を成立させない仕組みが必要であり、その軸はAIが据えられるべきである。精神的、肉体的に弱点のある人間には絶対無理だということ理解しなければいけない。エンタメの担い手の全てそこまで考えて創作活動をしているわけではないと思うし、そちらの方向で画一的になるというのも新たな不幸を生む原因になるだろう。自分以外の人を楽しませる創作を目標にするのならば、一人よがりにならぬよう身を引き締めなければと改めて思い起こした。ただ楽しむことが出来なくなったのは、ちょっと残念な感じもするが、得たもの全てを創作に活かそうとする限りは避けられないことなのだから。
2024.2.11:三連休の中日。猫について考えた。休日はベッドにうつ伏せになり、ラクガキ帳に色鉛筆をわしゃわしゃ気ままに走らせてSF設定を妄想するのが至福のルーティンである。まあ30分ぐらいなんだけど。PCに向かって情報を得たり作ったり、仕事も私的時間もデジタルどっぷりに浸かった人生から抜け出すために、アナログ的な時間を設ける方法は割と性格に合っている。それに『ハイクロ』創作をやってると、そこから派生したガチガチなアイデアが出がちなもんで、意識してゼロから妄想したり、ランダム的にネタを選んで連想したりするほうが、面白いアイデアが湧いたりする。youtubeで『夏への扉』についての動画を観たことが影響してか、ネコのことが頭から離れないので、久しぶりにネコSFについて考えることになったという次第である。いろいろな事情からネコと住むことは残念ながら出来ないのだが、ネコをネタにSFを考えていると、単に楽しいだけじゃなくてアイデアが一味違うんだよね。活き活きとしたアイデアというやつ。無理矢理にでも好きなものをネタにして考えてみる手法は効率良いんだろう。それからネコを削ぎ落すとか置き換える作業をすれば良い。さて、SF読書も続けているよ。通勤時間が中心だけど、ちょっとした時間にスマフォのkindleを開くクセをつけている。それから寝る前に30分。ときどきアイデアが閃いて目が冴えてしまうこともあるが『夢で続きを見る』と念じて眠れば、けっこう夢にその要素が出てくるよ。アシモフの作品を読み返していると真新しいアイデアの宝庫で、身の程も忘れて夢の中でも嫉妬してしまうが、それはそれでSFの刺激的な過ごし方なのであった。
2024.1.10:SFはじめてた。2024年はSF小説の古典を多く読みたいと思ってる。古典といっても21世紀に通じる未来や宇宙を妄想するプロのSF野郎たちが創造した物語。AIネタが世を席巻している今だからこそ紐解く必要がある。前に読んだことのある作品も、SF作品を自ら創造しようと思ってもみなかった時期の朧げな記憶でしかない。今、読み返せば、いくらでも新しい発想が生まれるはず。今更ながら。ほんとSFジャンルってワクワクするな。ただし、視力低下で紙本で読むのがつらいのでkindleで読める作品だけの予定。kindle対応ふえろ~。さて、現実世界に目を向ければAIへの関心で持ち切りだ。すぐそこにあるメリットとデメリットに向き合う人々が大半だろうけど、近未来と超未来のSFを志す者にとってはAIの可能性が肌身にチクチク感じられて非常にエキサイティングな状況となった。確実にエスカレートするであろう2024年・・今年は更に興味深い展開になりそうで期待してしまう。一方で、世界は災厄であふれている。力不足な地球人類の代わりに、進化したAIが活躍して安寧な未来に導いてくれることを祈っている。