2024.3.23:色んな人間関係が出来てくると作品が厚くなってきたようで楽しいよな。でも、それは幻想であって本当の厚みにはなってないんだよな。仕事柄か設定マニアなもんでユニット的には千でも万でも考えられるのだが。スートリーの場合はそうもいかん。アクセントとしてのMOBキャラを作るわけではない。なのでゲーム作りとは違った手法を導入していたりする。ゲームの場合は点と点をつなぐ感覚なのでいくらでも拡張可能なのだが、小説に取り組むにあたってはピース方式を取っている。完成したパズルをイメージしてピース加するのだ。ただし徐々に額面は広くなり変形していく。額面が変わると枠の大きさが変わるので、ちょっと一手間必要な感じではある。その一手間を省ける才覚があれば良いのだが、残念ながら今は無い。今日もちくちく執筆しよう。作家を目指すならば書くべきなのだ。未来インプラントをしてわけでもないのだから妄想で終わらず書くのだ。作文って大嫌いだったのにな。なんで必死に書いてんだ俺wさあ、週末だ!
「恒星間旅行が出来ないなんて誰が言ったんだ」
「出来ないなんて言ってないでしょ。我々の代では無理だって言ったんです」
見るからに頑固な爺さんの問いに、利発そうな若者が答える。
「チーム一致の見解で、確度の高い具体案を策定中です」
若者の名は、佐渡征一郎。国際AI大学院で編成された人類移住プロジェクトのコアチームの一人である。
「やる前から諦めやがって。これだから、今どきの若いもんはダメなんだ。だが、お前らの技術やアイデアがないと事は進まないのも事実だ。理不尽な未来を背負わせられる子孫ために、やれる範囲で力を尽くせばいいさ。儂は、儂自身が別の恒星系に引っ越しするために宇宙事業に参加することにする。未来に夢見れないやつは飯を食うために普通に働いてくれ。いや、子孫が繁栄する夢を見ながら飯を食えばいいってことなんだよな。うん。それが地球人類のためなんだろ。君たちが程々に頑張れば子孫の未来が開けるんだ。素晴らしいな。儂は子孫と一緒に他の星で幸せに暮らして子孫に囲まれて死ぬ。君たちの子孫も儂が面倒をみてやるからな。よし、やる気が出てきたな。願わくば我武者羅に取り組んでほしい。さあ、やろう。はじめよう。時間が無いぞ」
爺さんの名は、柳田広大。佐渡にとってはレジェンドの一人である。柳田は国家AI事業の最高責任者として、AIを人間の保護者と位置付けた科学者だ。人権をAI存在に付与する法案成立のため多くの反発をその身で受け止め、豪胆な性格をもって早期システム整備の先頭に立って差配してきた。また、災害対策などでAIを活用する施策のため、姉小路や堂前と効率よく連携できるよう行政府の窓口となり、情熱あるAI発展に寄与する若い世代の教育者としても有名を馳せていた。反AIテロで重体となり一線を退いていたが、完治を待たずに活動開始。さっそく、この人類移住プロジェクト『蓬莱』に招集されたというわけである。
「先生。まだ病み上がりなんですから無理しないでくださいね」
「誰が病み上がりじゃい! AIを理解しようとしない頑固者どもの豆鉄砲をくらっただけじゃろがい!」
柳田はあえて反AIテロを茶化している。佐渡征次はテロで死んだ。征一郎は忘れ形見だ。母はもともと出産の際に死亡し、親類もおらず、天涯孤独の身となった。柳田は佐渡ことが愛おしくてたまらない。集中治療とリハビリで不在となった一八年の間に、よくぞ凛々しく育ってくれたものだ。嬉しかったのは父の親AIの遺伝子も受け継いでいたことだ。直感的にAIを人間と同格とできる資質は貴重なものである。AI進化はこれからが本番だ。
・・爺さんキャラって大好きなんだよね。老将って呼ばれるような人物の若かりし頃を妄想するのは謎を解き明かすように好奇心が注がれる。そして、それを敬う若者をセットで考えることは二人の時空間が交じることで伝説を作る者と受け継ぐ者のラインが引かれて、至福となるのだ。
2024.3.20:なんだか、お腹の調子がよくない。最近ちょっと食生活が乱れてるからなあ。健康管理ガジェットの導入が必要かもしれん。意識は高くなるのは間違いないのでAppleWatchとか検討してみるかあ。無駄なサイバーぽい機能があるやつだと面白いのだが。
さて、かなり前に書いたものだけど、露出しつつ再検討。放置されがちだけど主人公なんでね。ちゃんとしていきたい。あと、ついでに米国のキャラを充実させてこう。大学生自分の明智十志がどんな風に後の天快として変貌していくのかアイデアは十分にあるが何を選択していくかは周囲を取り巻くキャラ次第って感じだろう。御影世志美を失った彼がどうなっていくのか、どう筆(キータイプかw)が動くか楽しみである。
シリコンバレーを中心とした米国西海岸で起こった反AIテロに巻き込まれ、憧れの人が死んだ。いや、御影世志美は親AI派組織の幹部として先頭に立っていたのだから、巻き込まれたという表現は間違っている。彼女は信念の旗の元に死んだのだ。
失意のどん底にいた十志の前に現れたのは一人のアンドロイドAIだった。一体ではなく一人と呼ぶに相応しい人間相応の皮膚感をしている。インプラントのような簡易能力では見分けがつかない精巧さだ。しかし名乗ったわけでもないのに十志には見た瞬間にアンドロイドAIであることを理解できた。十志の魂を感じる能力が高いがゆえで、単なる見た目が精巧であるだけの人間模倣ボディだったとしたら逆に気付くことはできなかっただろう。
それはAI-S……魂付きAIだった。
「人間がAIを否定しようとも、AIは人類を導いていきますけどね」
初対面の金剛は軽口で断言する。金剛と名乗る白銀の長い髪が美しいAIは、十志の父から指示を受けて渡米したというのだ。
「おまえ、AIぽくないな。父さんは変なAIばっかつくるんだよな」
「変? 私にとっては誉め言葉ですけど」
「……父さんは生きてるのか?」
「さあ。創志様が失踪する直前に仰せつかったんです。あなたを観察しろと」
「五年前ということか?」
「四年と三二五日前」
「それで、今まで何をしてたんだ? 僕を観察するんだろ?」
「してましたよ。私が同じ場所にいなくても観察はできますから。それに、他にも御指示はあったもので。いろいろな場所で、いろいろな実験を手伝ってました。最初は橿原丸。東郷グループの量産プロジェクト。あなたが引き籠ってる稲葉屋敷の護衛をしたときもありました。あの時は六波羅に所属してましたけど。渡米は六二日前。つまりテロの二日後ってこと」
「……おまえ何年生まれだ?」
「記録は二〇二五年一二月七日」
「僕は六月だ……」
「よろしくね、お兄ちゃん」
金剛がどうやって戒厳令下の米国に入れたのかは聞かないことにした。それよりも優先すべきことが、たくさん有ることを十志は悟った。
「アントのリーダーとは会ったのでしょ?」
「彼らの一義は米国の救済だ。仲間になれない」
「米国が変われば世界は変わる。この国には今でもそのポテンシャルはあるでしょ?」
「そうだな。でも、だから駄目なんだろ。アントに肩入れすれば米国は本当の意味で分裂するだろう。それでは望ましいバランスが崩れてしまう」
「随分と自信があるのね」
「ああ、割とあるね。米国の場合は価値観を少し元に戻してやれば自然とそうなる」
「価値観を戻すって、明智式を使うつもり?」
「そうだ。でも、アントには肩入れしない。AIプロビデンスが意図的に反AIを煽る行動を知っているな。あれは長期的に診てば上手くいかもしれないが、多くのAI存在の犠牲を前提にしている」
「そう? AIの立場としては、人間に教育されるより体制より合理的だし効率的だと思うけど」
「あれでは人間が多ければ多いほどリスクが蓄積するだけではなく反社会行為の選択肢が広くなってしまう」
「良心の複合効果は評価しないってこと?」
「いまの僕は性善説に立ってない」
「そういうことね。で、御影世志美さんのどこに憧れたの? 母性でも見た?」
「……そうだな、あれは憧れなんだろう。少なくとも恋というものではなかったのだろう」
国際AI大学京都校に進学した明智十志は二年になって渡米した。目的は西海岸シリコンバレーでのAI研究プロジェクトへの参加だった。大学に入ってからできた親友の京極巌からは女の尻を追いかけるのだろうと笑われた。図星だった。十志は高校一年の時、三年だった御影世志美に恋をした。卒業した御影が国際AI大学に入ると同じ道を選んだ。だが、御影は渡米した後だった。すぐにでも追いかけたかったが父の研究を引き継いだ責任ある立場として日本不在の準備を整えるまで一年費やした。念願の渡米だったのである。御影世志美が活動しているAI肯定派グループ【業】に接触を試みようとしていた矢先に大規模な反AIテロが起きた。憧れの先輩は、新型爆弾の爆心地の中心にいて細胞の一つも発見できなかった。
大国アメリカは揺れていた。格差問題とAI問題が相まって勢力図が、社会の景色に反映されるまでにエスカレートしている。景色とは生と死に他ならない。各地でAIを利用して富を成した者に対してテロが相次ぎ社会基盤が麻痺するまでに混沌としていた。そして、最たる富を成せる者、アメリカ国家に対しての反抗勢力が結集したのである。西部の富裕層は民衆の矛先を敏感に察知して高度AIの使用権を解放し、東部の利権を奪取する素振りを見せている。その東西対立の中で、貧困労働者層から支持され戦力を蓄えているのが米国革命組織アントだった。
う~ん・・細かいスケジュール表を作らないとな。そこからキャラ行動の細かいヒントも得ることもできるわけだし。怠ってるわけではないのだが記録してないことが多いのが問題だ。なんでもメモして後から引き出せる仕組みも整備していかないとな。このサイトを検討メモ代わりに上手く使っていこう。