2024.5.6:進化した人類を想像していると、未来に行きたくなって、たまらなくなる。前はこんなことなかった。ここ最近の話である。スーパーマンになりたいわけじゃないし、スーパーマンのいる世界を見てみたいわけでもなかった。だが自分が想像したような超人類の姿を見てみたくなってしまったのだ。この湧き上がるような熱情は、自己分析するに「この進化形は有り得るな」と実感が出来てきたからなのだが、くだらない縛りの中で、ちまちまやってる今の世の中がつまらなく感じてしまう。エンタメとして考えているものより未来の実際は地味かもしれない。が、進化は魅力的なものであることは間違いない。『ハイクロ』創作にとっては良い傾向だろうと納得はしているが、なんかこう切ないものがあるんだよなぁ。おもしろおかしいことが起きる未来を、この目で見れない不幸。もちろん未来は悲惨なものかもしれない。だが、やはり未来世界に自分が不在なのは残念であることに違いないのだ。
「この芸術品を量産するのは至難の業だなぁ」
三剣組弐番工房の棟梁を任される宗方であっても、OT〈オーバーテクノロジー〉公開によって知り得た情報量は膨大であり、その質も予想を遥かに超えたものだった。三剣組とて発明の成果物を世に出さずいたOTホルダーの一つであり、宗方もそれに加担してきたが、他所のOTホルダーもまた人類滅亡クラスの成果物を秘匿していたのは当然のことである。
OTという諸刃の剣を与えられた人類社会がどうなっていくのか。確かに気にはなるが、公開されてしまったのならジタバタしても仕方がない。素早く我が身の血肉として取り込んで〈オーバー〉でなくしてしまえば、ただの〈テクノロジー〉である。一人の技術者として人類滅亡をどうやって防げば良いのか重大な責務が肩にはのしかかっているが、宗方は少年のように目を輝かせる。目の前にある反重力技術をさっさと盗むことだけが重要なのだ。
「でも親方なら余裕なんでしょ?」
「ンニャ」
2024.4.29:絵描きさんに相談する用の8ページ漫画を考えてみてる。ページは減るかもしれないし増えるかもしれない。超長編のストーリーのほんの一部でしかないので、どういったものにするべきかは非常に難しい。できれば面白いものにしたいと欲張ってしまうからだ(しゃーないよなw)。漫画読者としての経験を元に試行錯誤しているが、表現したい情報が盛りだくさんすぎて迷走しがちである。にしてもストーリーに興味をもってくれる絵描きさんは非常に有り難い。漫画でなく1枚絵であっても、オーダーの背景を知りたがるのはクリエイターとして好ましい資質だろう。そして、そんな人はアイデアを拡げてくれる。がんじがらめになっている発想力に自由を与えてくれる。思いもつかなかったヒントを散りばめてくれる。商用プロジェクトでオーダーする側が説明をはしょるのは日常茶飯事ではあるが、『ハイクロ』ではポジティブな反応を見逃さないように注意したい。あとは自分の咀嚼能力が問われることになるのだが、色々と勉強しないとな。
↓前にお試しで描いてもらった2ページ漫画×2
キャラ紹介しながらの景気づけのために描いてもらったものだが、とても気に入っている。これだけでも、かなり大変だったんだよなあ。ほんと漫画家さんのことはソンケイしてる。
2024.4.10:アトム ザ・ビギニングを再見(アニメのほう)してたんだけどSF創作する身となって味わってみると色々発見があって凄く興味深いね。まじでアトム(A10-6)は最高だ!なんとなく今時の作品にしてる記憶はあるが、そんなに濃くはなかったような印象だったんだけど濃かったよ!でも科学やSFに興味がないと見落としてしまうような微細なアイデアも多い。なので逆に色んな層に向けて丁寧に作ってるんだなぁと感服したよ。ただ気になるのは、AIが自我を得ることに関して、頭ごなしに異を唱えるモブ科学者。よくある典型的なやつ。特に手塚漫画ではそうかもしれない。でもさSF系でリアリティに欠ける設定を描くのはそろそろ止めにしないか?主演キャラを立てるためとか、話を分かりやすくするとか、そういう効能があるのは普通に理解できるが、反射的に「んな奴ホントにいるのかよ!?」とばかりに苦笑してしまう。SF以外なら許容できるが、SFだと安くなっちまう。現実には「んな奴」らはいるかもしれないが、さすがに少数派だよなぁ。もし多数派だったら非常に悲しいというか人類の未来は激しく危うい。
A10-6をあくまでもロボットと主張する若き天馬博士は、目先の成果にこだわる現実主義者の象徴であるかもしれないけど、相棒の若き御茶ノ水博士との対比であって、二人で一人、やはり遠くの未来を見つめている。だからこそ、モブ科学者たちのことも同様に描いたがほうが作品としてのメリットは多いと思うんだけどな。てなわけで、こんなこと考えながら見てたら、とてもワクワクしたんだよね。ロボットとかAIとかを想像する作品って、やっぱ前提として人類愛があるんだよなぁ。
だがしかしである。総じてエンタメは科学者をちょっと舐めすぎだと思う。世界の縮図を詰め込んでいると言われれば、そんなもんかなとも納得できるところもあるが、やっぱ科学者の具体的な想像力は遥か高見にあると思うんだよね。だって一所懸命に頑張ってる専門家であり、かつ元は非科学者と同じ夢見る少年少女だったわけだから。やっぱ良くも悪くも科学者が僕らのヒーローだ。戦う科学者……うん、カッコいい!……といっても戦い方は今時であるべきだ。直接的よりは間接的。瞬発的よりは持久的。破壊的よりは建設的。なにより賢い感じが必須だろう。世の科学者ヒーローが賢くないというわけではないが、もっと賢そうに描くことは可能という話である。どこかお馬鹿で愛される派手設定は必要ないのだ。もちろん地味設定が読者に面白く受け入れられないと負けなんで、そういうとこから筆力勝負になるんだよなぁ。フランケンシュタイン博士に乾杯だ!
2024.3.27:相棒と花見の話題になったのだが、今年の桜は開花が遅れたのね。季節を敏感に感じて生きてないと日本人として粋じゃないと思ってしまうのは俺だけかなあ。日本の美しい四季は気象変動によって無くなりつつあるという話を聞いたことが有るけど俺の生きてるうちは大丈夫なのかなあ。大丈夫であってくれ!未来の日本人は可哀そうだなあって他人事のように思っているが、今を生きる俺らが何とかしていかないとダメなのか?でもムズイよねえ!自然の大きな流れを捻じ曲げるなんて統率を欠いた人類になぞ不可能な話なのだから。個々の幸福を最優先してるようじゃ、緩やかに滅びの道を辿っているだけだ。30年後の絶滅危惧種に入っていても不思議に思わない。自然界の生き物としては人間は種の危機を察しても行動できない出来損ないである。こういう事態に対して人類のポテンシャルってフルで対応できない体制なんだよなあ。それって、都市伝説じゃなくて事実だと思う。意図的か否かは別にして、存亡の危機に機能しないとしたら、それは欠陥があることが確実と自覚しないといけない。ひたひたと忍び寄る破局世界におけるヴィジョンに活路はあるだろうか。
2024.3.24:日曜の朝でございます。くよくよSF設定を試行錯誤してたら外はもう明るい。一眠りしてから構成作業をしようかな。しばらくはメインキャラの人生考察を手厚く進めていこう。ここ3日、ちょっと変だけど面白くて苦しい感じの夢を見てる。なんちゅーか司令官的な立場になって苦渋の判断しなければならないみたいな・・。空を飛ぶような夢は見たことないけど、そんな爽快な夢がいいなあ。でわ、おやすみ~
おはよう。ぐっすり眠ったけど夢は忘れた。なんとなく『ハイクロ』に関連する内容だった感じはある。面白くはなかったけど、拾えるものはあったような気がする。思い出せないのが歯がゆい。けっこう夢の続きを時々見れているつもりだが、絵面を脳裏にちゃんと再生できるわけじゃなないから本当のところは定かでない。
さて、無理筋な設定がいつにまにか何とかなるぐらいになっているなあ。外から固めていくってのは方針だったけど感慨深くはある。まあ、科学的にもSF的にも、まだまだ無理筋は山盛りなので、試行錯誤は終わらない。まずは各論でバシバシ仮決めしていかないとな。