一九五〇年、エンリコ・フェルミが「宇宙人はどこにいるんだ?」と疑問を呈する以前に、『宇宙旅行の父』と呼ばれるコンスタンチン・ツィオルコフスキーは「地球外文明は人類を完成状態まで進化させるため、地球のことは放置している」と考えていた。また、ツィオルコフスキーは「地球は人類の揺り篭である。しかし人類はいつまでもこの揺り篭に留まってはいないだろう」という言葉も残している。このハイブマインド・クロニクルで語られる地球人類も、揺りカゴから旅立っていく運命にあるが、今しばらくは、揺り篭の中で未来を育むことになる。